007_アメリカ生活における防犯と警察の話
先日↑の記事に少し書いたのですが、この記事ではアメリカ生活における防犯や警察について共有していけたらと思います。
アメリカに住んでみて、やはり”日本よりも怖いなー”と思うことが非常にたくさんあります。
特に最近は銃乱射事件が多発しており、年間数百件、毎日どこかで銃乱射による被害が出ているような状況です。私たちが住んでるところでも日本でニュースになるような大きな事件がありました。
そのため防犯においてはかなり気をつかっているので、日常生活で得た知識とお勧め情報について共有させてください。
1. Crime Map
こちらは住所を決める時点で確認したほうが良いですとお勧めさせていただきます。
またCrime mapも色々ありまして、特に住む前や遠出する前はいくつも見てみることをお勧めします。
地域ごとに色分けして危険度を示しているもの、具体的にどこで何があったかが記載されているものなどそれぞれです。
以下は参考まで。。
Chicago Crime Rates and Statistics - NeighborhoodScout
CrimeMapping.com - Helping You Build a Safer Community
また、出来るだけ働く場所 &通勤路&よくいくであろう最寄りのスーパー・ショッピングセンター付近も事前にチェックしておくことをお勧めします。
正直アメリカは表裏一体の世界なので、華やかなショッピングセンターの真裏がすごく怖い地区だったり、昼間は普通に買い物できても夜に危ない人が集まる場所になっていて事件が多発していたりと結構裏と表が間近にあります。
事前に自分が生活するエリアを認知しておくことは非常に重要です。
2.警察のTwitter
私の州ですと、市ごとに警察がいくつかTwitter Accountを作っています。
その一例としてどんな警察アカウントがあるのか共有します。※私たちが住んでる場所ではありません。
ルイジアナ州の警察アカウント ↓
https://twitter.com/LAStatePolice
ニューオーリンズ(市)の警察アカウント ↓
ルイジアナ州の警察アカウントはどちらかというと一般的な情報や大きなInterstate(州をまたぐ高速)の閉鎖情報など大きな枠での情報が多いです。
一方ニューオーリンズ警察アカウントでは、詐欺・窃盗の犯人と思われる人の紹介がされています。思いっきり容疑者の顔出してますね。
市の単位ですとこの手の細かい情報が出てきます。
また、大き目の事故があると、どの通りが閉鎖されているのかなど、具体的な道の名前で情報が共有されます。
私が一番安心できるな、と思ったのは近所で銃による殺人事件が起きたときです。
容疑者特定までの間、2時間おきくらいで捜査進捗が共有されていました。
↓のようなツイートが行われます。
- どこどこで事件が起きました。被害者特定の調査中です。犯人は近くにいる可能性があります。警戒してください。
- 被害者が特定できました、犯人の容疑者も定まってきています。
- 容疑者が特定できました、怨恨による事件と考えています。皆様へのリスクは低いと思われます。
- 容疑者を確保しました。
- 容疑者を逮捕しました。
日本だとどうしてもテレビやラジオで情報を取らないといけない & 情報が取れる番組や時間が限られていると思いますが、Twitterを覗きにいけば新しい情報が取れるというのはとてもありがたいですね。
3.警察の種類
アメリカではいろんな種類の警察やパトカーを見かけます。
そこで私のうっすい知識を共有させていただきます。これはあくまで知識として知っておいたほうが良いです。
(1)いわゆる警察
基本的には市(City)ごとに組織されている部隊で、試験に受かればだれでもなれるらしいです。
一人一台パトカーがアサインされていて、どこに行っても日本よりパトロールしている警察の数は多い気がします。
いわゆる警察とはこのCityごとの警察を指しているケースがほとんどです。
(2)Sheriff
群(County)ー市をいくつかまとめた地区ごとに組織されている。
Sheriffは群の司法をつかさどる人。警察とは違って裁判所のボディーガードをしたり、ただ書類を渡したり、など群ごとに役割が決まっているらしいです。私たちの群ではほとんど警察と同じ動きをしている様子。事故現場にもいるし、チケットもきってるし。
ただSheriffになれるのは選挙で選ばれた人だけなので、警察よりも顔が広い&地域に密着している気がします。
(3)Highway Patrol
高速道路で見かける警察、ハイスピードや危険運転をしている輩をとりまとめてくれていて、通常の警察とは違って高速道路&交通に特化した職務を遂行されています。
州の警察がアサインしているケースが多く、市や州をまたぐ大きなInterstate(高速道路)でよくみかけます。パトカーにもHighwayとしっかり書かれているので高速で警察を見かけたときはどの警察か確認してみるのも面白いですね。
(4)State Police & State trooper
州に属する警察、市や群をまたぐ刑事事件の捜査をおこなったり、州知事&要人の警護や、Highway patrol部隊をもっています。地区によっては警察学校が運営できないような小さな町の警察官の養成をやったり、いろいろやってるみたいです。StateTrooperは警官隊を示してたりするそうです。
(5)USBP 米国国境警備隊 US Border Patrol
メキシコとの国境付近や、南部の都市などでよく見かけますが、不法に出入国している人を取り締まったり密輸などの警備にあたる方々です。
アリゾナや、テキサスなどでは国境付近の町になると大きなゲートが現れて、そこでパスポート(ID)のチェックなどをされることがありますが、そこで働いているひとだけでなく、Border patrolという独自のパトカーに乗って、南部の町をパトロールしているチームもあります。
特に最近も問題になりましたがテキサスのEl Pasoという町では不法移民が問題になっていたので、かなりの数のBorder patrolを見かけました。
4.危険を避けるための行動
ここからは、完全に私の経験や助言ですが、直近いろんな場所で銃乱射事件が起きているので気を付けていることがあります。
どこかに行くときに必ずする行動です。今のところ危ない目に巻き込まれたことはないのですが、これから初めてアメリカに住む人などの参考になればと思います。
①事件情報の入手
どこかに行きたいときはその場所の近くで銃関連の事件が起きてないか、捜査中の事件が起きてないかなどをTwitterやLocal Newsを使って調べます。
特に泊るときは、車上荒らしが多発している地区ではないかなども見ます。(この記事の最初に貼り付けたCrime Mappingが良い働きをしてくれます。)
またイベントが行われるときはCrime mapのみでなくGoogle Mapを使って周りに何があるかを見ておいた方がいいです。
私の場合は、もし行こうとしている市もしくは隣の市で銃撃事件が起きていて”Suspect at still large”という言葉を見たらその市の近くにはいかないようにしています。at still largeというのはまだ容疑者が捕まっていないということです。
またやむなく自分の近所で事件が起きたときは、だいたい警察のTwitterでどんな車が目撃されたか、など把握できるのでその車っぽい車の近くには駐車しない、とか、取れる対応を取っています。
②イベントや人が多い場所での振る舞い
最近アメリカでは本当にいろんなところで銃の事件が起きています。残念なことに、何かしらのイベント会場やショッピングモールで無差別に犠牲が出ることも少なくないです。
私もイベントが好きなのでよく家族と行くのですが、さすがに怖いので色々と気を張って行動しています。
1.子供の手は離さない
最近は5才なので手を繋がれて行動制限されることを嫌がられますが防犯のためです。
特にイベント会場のような人が多いところでは周りに恥ずかしいと思われてもいいので手を握っています。誘拐の防犯だけでなく万が一銃事件が発生したときにすぐに抱えて逃げれるようにするためです。
2.イベント会場にいる人を把握する
例えばファミリー参加がほとんどのイベントで、一人で参加しているお客さんがいないか、警察(警備)はどこに立ってるか、明らかに様子のおかしい人がいないかあまりにきょろきょろしすぎると私が怪しい人間になるので、イベント会場の入り口付近についた時点で少し遠めに周りを見渡すようにしています。
3.ショッピングモールでは出入り口の確認
最悪何かがあったときに最短で出入り口に近づけるように、事前に建物のどこに入口があるかをチェックします。アメリカのショッピングモールは日本ほど親切ではないので、最初にモールの中に入ったら、まず地図がどこにあるかを探さないといけないですが、地図を見つけたらすぐにどことどこに出入り口があるかをチェックするようにしてください。
あとは非常階段・エスカレータなどの場所もチェックするようお勧めします。
③防犯グッズ
防犯グッズは五万とあります
我が家では念のためスタンガンを所持しています。防犯というか万が一のためです。割かし安全な地区には住んでるので、毎日の買い物に持ち歩いたりはしていませんが、念のためとして持っています。
どこかに行かなければいけないときは、持ち物に気をつけてください。
どうしても危険な地区に行かなければいけないときは、Pepper Sprayだったり、ネットで手に入るものをバッグに入れておくのがいいかもしれません。
ということで、いかがでしょうか?
正直アメリカにきて、実際に住んでみて”怖い”と思うことはたくさんあります。
人種が違う、言葉が違う、それだけで相手のことが理解できません。
1年住んできて多少この人は安全そうとか、この地区は大丈夫そうとか、なんとなく感じれるようにはなってきましたが、まだまだ”わからないから怖い”という状況があります。
それでも、日本の警察さんよりもある種心強い警察が多いです。発砲に関しても容赦なく発砲したり、時折人種差別による問題も起きますが、心強い体格&装備&態度(笑)で、我々の生活を守ってくれています。
また、大きなイベントごとには警備会社ではなく銃をもった警察が多数派遣されます。犯罪が怖いときは有料で警察を雇うこともできます。
普段からニュースに耳を傾けて行動していれば防げる危険もたくさんありますので、どうぞお気をつけて生活して下さい。
初めてアメリカにくる人がこれを読むととても怖い国に思えるかもしれませんが、もちろん観光地や、短期滞在においてのリスクは低いです。
ただ宿泊する場所や旅程においては、安全を考慮して検討されることをお勧めします。
では、次の記事ではもうすこし明るい話をしたいと思います。笑